MIDDLER

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ゆるく幸せな中道的生き方を模索中

「ミニマムライフスタイル」で安心感を確保し「オリジナリティ」でお金を稼ぐ

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「ドリーム」という映画を見た。実話に基づく1960年代の物語で、NASAで働く黒人女性数学者3人の人生を描く。彼女たちの仕事は、宇宙ロケット発射に必要な計算を手作業でこなす計算係。3人の中でもメインの主人公となる1人の女性は特に天才的だ。チョークで黒板いっぱいに複雑な数式を書き、素早く正確に計算をやってのける描写には感動を覚える。

「女性だから」「黒人だから」といった偏見や差別に耐えながらも、友達である3人は互いに切磋琢磨しながら着実に成果をあげ、徐々に認められていく。その様子は見ていて痛快で非常に心地良い。家族や恋人との関係も絡めつつ、全体に軽快なアメリカンジョークを散りばめることで、全体のトーンが明るくなっていてとても面白かった。ここ最近見た中で一番面白い映画だった。オススメです。( 次の段落は少しネタバレなので注意)

その映画の中で途中、スーパーコンピュータが導入されたことで手作業による計算係が不要になってしまう。しかし一人の女性はそれを先読みし、コンピュータの使い方を学ぶことで、無事に新しい部署へ移ることができた。時代の波に飲み込まれずに済んだのだ。

IT革命の後、色々な職業が無くなった。最近ではAIなどの技術も進んでその流れが加速するだろう。事実、安泰だとされていた大企業が倒産したり合併されたりするケースは山ほどある。最近だと銀行の大規模リストラが話題になった。10年後どうなっているかなんて分からない。

歴史は繰り返されてきた。1960年代以降、ニット生地を生産する織物の分野では機械化が進み、安く素早く正確に大量生産できる高速編み機が次々と導入された。そんな中で「カネキチ」という工場は、旧型の機械である「吊機」にこだわった。それは非効率で、一点一点微妙に形が変わってしまうという時代の流れに逆らうものだった。

1980年代、中国などが参入してきてより安く、より効率的にできるようになったため、工場をそちらに移転するところが増えた(うろ覚えだが大まかにはそんな感じ)。当時、高速編み機を導入したところは次々と閉鎖に追い込まれた。安さ、効率性、大量生産、均質性で勝負しているところは、より優れた競合に勝つことができなかったのだ。そんな中、カネキチは生き残った。カネキチが作るものは「オリジナリティ溢れる一点モノ」として「逆に味があって良い」となったからである。

オリジナリティという意味では、このブログも模索中だ。将来ちゃんと収入源にするためにどうしようか。いくつかの分野を組み合わせてオリジナリティを作るのが良いんじゃないだろうか。僕の場合、それはヴィパッサナー瞑想者×ゆるミニマリスト×フリーランスのデザイナー×心理学部生×ブロガーという要素である。多分、自分の好きなことや考えていること、仕事、経歴などを掛け合わせたら誰でも「オリジナリティ」に溢れている。そうしたことをうまくブレンドしてブログなどで発信したら、誰かしら見たい人がいるはずだ。

いずれにせよ、ミニマムライフスタイルにしておくと安心感がある。終身雇用や年功序列など何かと会社が保証してくれた時代は終わった。いつどうなるか分からない時代に、35年ローンを組んで家を買ったり、結婚して家族を養い続けたりするのは相当なリスクがある。「異動でめちゃくちゃきつい部署に配属されたけどローンもあるし家族も子供もいるから働かないとな…けど転職するのは不安だ…」「リストラされた。やばい。」といった状況から解放してくれるのがミニマリズムだ。お金・モノ・人間関係、ライフスタイル全般をミニマルにしていけば、いつでも仕事をやめられる、住む場所を変えられる。身軽になり、新しいことに挑戦できる。

まぁこれも今の僕の価値観なので、将来、結婚して子供を作ってサラリーマンとして働いているかもしれないけれど。その時々で、いろんな事を知りながら幸せの形を模索していこうと思う。

と、今回はphaさんの本を参考にしてエッセイ風に書いてみた。一つのテーマに絞り込んでいないので読者の興味を惹きつけられるか微妙なところだが、自分が書いている分には結構楽しいことに気付いた。この話とこの話を繋げて…とか自分で考えながら部品を組み立てる感じで、デザインやプログラミングと似ている。エッセイ風、良いかもしれない。

 

出典

ドリーム (吹替版)

ドリーム (吹替版)

 

 

 「カネキチ」の工場の話、終身雇用や年功序列の時代が終わった話など