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ゆるく幸せな中道的生き方を模索中

利他行・徳積みで慈悲心を育て幸福に マハトマ・ガンジーの「日常」

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利他行・徳積みで幸福に

「利他行」とは人のためになる行いをすることですが、大乗仏教系の仏道修行では特に利他行が重視されます。利他行によって利他心を育むと、結果的に自分が救われるのです。

「徳を積む」とも言い換えられます。徳を積むと幸福感を感じやすくなったり、運が良くなったりすると一般的には言われますが、そのときその場でも恩恵を得られます。

「与えよ、さらば与えられん」

例えば、立派な「徳積み」の一つである掃除。掃除をするとき「みんなが気持ちよく過ごせますように」と気持ちを込めると穏やかな気持ちになり、そのあともイライラすることが減ります。

「与えよ、さらば与えられん」は有名な言葉ですが、気持ちのレベルで見ると与えた瞬間に与えられているのです。慈悲心を抱いた瞬間に自分が幸福になる。

もちろん、最初からものすごい慈悲心が湧き出すという人は少ないでしょう。続けることが大事です。僕自身も、継続することで徐々に慈悲心、利他心が育っていっているという感覚です。

心と体は繋がっている

イライラしていたり面倒だと思いながら何かをすると、体も重くなったりだるかったり...という経験はありませんか。逆に慈悲心や優しさ、思いやりで溢れているとき、そうしたしんどさはあまり感じないでしょう。心の状態は体に現れるのです。

僕は書店でアルバイトをしているのですが、接客の時に「この人がこの本を読んで安らげますように」と意識的に考えているのですが、心からそう思える時、心が安らぎ疲れをあまり感じません。

マハトマ・ガンジーが感じていた「日常」

インド独立の父、マハトマ・ガンジーはあるときインタビュアーに「いつ休んでいるんですか?」と聞かれ、こう答えました。
「毎日が休日です」

非暴力・不服従で独立を勝ち取る運動をし続ける、というのは想像を絶する困難が伴う利他行です。ガンジーこそ「世のため人のため」という慈悲の心で溢れていたことでしょう。心も体も軽く、本当に毎日が休日のように感じていたのかもしれません。

心を安定させるヴィパッサナー瞑想・マインドフルネスという土台

ただし、イライラしている時にむりやり「世のため人のため」と考えようとしても難しい。気持ちを抑圧すると、余計にしんどくなってしまうこともあります。

そこでヴィパッサナー瞑想マインドフルネスの出番です。まず心を浄化する。浄化された心は、落ち着き、安定しています。その上で慈悲の瞑想利他行徳積みで慈悲心を育みます。利他行をするときは、その前でも最中でも「みんなのためになりますように」「世のため人のため」と自覚すると良いでしょう。

これはさまざまな苦しみから解放され、幸せに繋がる道です。僕自身、非常に大きな恩恵を受けました。どれか一つからでも実践すると、実りが得られると思います。皆さんが苦しみから解放され、幸せでありますように。安らぎと調和を得られますように。