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ゆるく幸せな中道的生き方を模索中

「隠居適合者がゆるく幸せに生きる方法」をうつ病治療から考える

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「人付き合いが苦手」「働くのがしんどい」「憂鬱感を感じやすい」という人、つまり隠居適合者(勝手にネーミングしてみた)がどうやったらゆるく幸せに生きられるだろう

僕自身、昔はそういったことがかなりひどかったので、臨床心理学系の本をはじめとしていろいろな本を読み漁った。この記事では、その過程で分かった全体としての方向性・大枠の考え方を書きつつ、次回の記事くらいで普通の人がそれをどうやったら活かせるかを書いていく。

うつ病治療から考える幸せ

参考になったのがうつ病の治療である。うつ病はざっくり言うと「絶望感や憂鬱感がひどくていろんなことに対する興味が失せ、エネルギー不足になって一歩も動けなくなる」病気だ。

そして、その治療では「ネガティブ感情を減らしたり、エネルギーや興味を回復させる方向に持っていくこと」が目標となる。まさにこれは健康な人にも適用できる。治療を一部分取り入れると、「寂しさや憂鬱感、不安、イライラといったネガティブな感情がかなり減って、なんか毎日楽しくなってきた!」となる可能性があるということだ。

複眼思考

具体的なうつ病治療方法はいろいろあるが、今回は大枠の考え方をみていきたい。めちゃくちゃ大事なのは、多角的・統合的な視点で考える「複眼思考」だ。なぜなら、そもそも原因が複雑・多面的で、人によって異なるからだ。

うつ病になってしまった人の原因の一例をみてみよう。

  • 日常的に睡眠不足である 生物的要因
  • 極端なマイナス思考がある 心理的要因
  • 労働環境がひどい 社会的要因

これらの要因はお互いに影響しあい、複雑に絡み合っている。いくら薬を飲んでもこれらの要因をなんとかしないと根本的な解決にはならない。

そこで、多角的な介入を行う必要が出てくる。介入の流れの一例ではこんな感じ。

  • まず薬を飲んでひどすぎる憂鬱感や睡眠不足を緩和する…生物的介入(医学的介入)
  • 心理療法などでマイナス思考を改善する…心理的介入
  • 働く時間を減らしたりするなど、労働環境を改善する…社会的介入

このようにして徐々に回復の方向に持っていく。

生物心理社会モデル 

これは「生物・心理・社会モデル」という考え方に基づくものだ。その人の状態を、生物的にはどうか、心理的にはどうか、社会的にはどうか、というふうに総合的にとらえ、治療方針=介入方針を立てる。これが非常に重要だと思う。この、多面的に考える「複眼思考」は重要だけど忘れがちなので特に意識したいところ。

 

では生物心理社会モデルの範囲をもう少し広げて「隠居適合者がゆるく幸せに生きる」ための要因を見てみようと思う。

  • 生物的側面…食事、運動、睡眠
  • 心理的側面…思考・感情のパターン
  • 社会的側面…お金、モノ、労働、家事、人間関係、趣味

上で挙げたものはすべて精神状態に関わっている。つまり幸せに関わっている。人それぞれどこでつまずいているか、問題を抱えているかは違う。だけどこれら一つでも良い方向に持っていく知識を身につければ、今より良くなることは確実だ。

心穏やかに保ち、幸せに生きるためにどうするか。次回から上の要因を少し詳しく考えていきたい。みんなが幸せでありますように。